カワサキが、新型スポーツツアラー 「VERSYS 900(ヴェルシス900)」 を発表しました。
イタリア・ミラノで開催される 「EICMA 2026(ミラノ国際モーターサイクルショー)」 では、2027年モデルとして世界初展示されています。
最大の注目は、Z900系の948cc並列4気筒エンジンと、 ヴェルシスシリーズ初となる ミリ波レーダーを用いた先進ライダー支援システム「ARAS」 の組み合わせです。
スポーティな走行性能だけでなく、 長距離ツーリングの快適性や運転支援技術も重視した 新しいクロスオーバーモデルとなっています。
- 948cc水冷並列4気筒エンジンを搭載
- 最高出力122PS、最大トルク97.3Nm
- 新設計スチール製トレリスフレームを採用
- シリーズ初のミリ波レーダー搭載ARAS
- 標準モデルとVERSYS 900 SEを展開
- 日本国内の発売時期・価格は未発表
新型VERSYS 900とは?
VERSYSシリーズは、快適なライディングポジションと 扱いやすい走行特性を特徴とする カワサキのツーリングモデルです。
今回登場したVERSYS 900は、 シリーズの実用性を維持しながら、 4気筒エンジンによるスポーツ性能を強調しています。
カワサキ欧州法人は2026年10月13日に新型車を発表。 日本では11月4日、カワサキモータースが EICMA 2026での世界初展示を正式に発表しました。
なお、記事公開時点で日本国内への導入は 発表されていません。 海外仕様と国内導入予定を混同しないよう 注意が必要です。
948cc直列4気筒エンジンを搭載
新型VERSYS 900の心臓部には、 Z900系のエンジンをベースとした 948cc水冷並列4気筒エンジンを採用しています。
| 項目 | 欧州発表値 |
|---|---|
| エンジン | 水冷並列4気筒 |
| 排気量 | 948cc |
| 最高出力 | 122PS / 9,500rpm |
| 最大トルク | 97.3Nm / 8,000rpm |
| フレーム | 新設計スチール製トレリス |
| ホイール | 前後17インチ |
| シート高 | 825mm / 845mm |
| メーター | 5インチカラーTFT |
低中回転域での扱いやすいトルクと、 高回転域まで滑らかに伸びる出力特性が特徴です。
高速道路での余裕ある巡航だけでなく、 ワインディングロードでのスポーティな走りも 期待できる構成となっています。
新設計フレームの狙い
車体には、新開発のスチール製トレリスフレームを採用。 前後の重量配分を約50:50とすることを目指した設計で、 スポーティなハンドリングと高速走行時の 安定性を追求しています。
同乗者やパニアケース、トップケースを装着した状態も 考慮したフレーム設計となっている点は、 ツーリングモデルらしい特徴です。
シリーズ初!ミリ波レーダー搭載ARASとは?
新型VERSYS 900の大きな進化が、 ARAS(Advanced Rider Assistance Systems) の採用です。
車体前後に配置されたミリ波レーダーを活用して 周囲の車両を検知し、 ライダーの運転を支援します。
ACC Lite:車間距離を維持する追従支援
ACC Liteは、ライダーが設定した速度を基本として、 先行車との距離に応じて速度を調整する機能です。
特に高速道路など、長時間一定速度で走行する場面で、 操作負担の軽減が期待できます。
ACC Liteはエンジン制御によって速度を調整する機能であり、 ブレーキを自動制御するものではありません。
前方車両が急減速した場合などには、 ライダー自身によるブレーキ操作が必要です。 自動運転や衝突回避を保証する機能ではありません。
FCW:前方衝突警告
FCW(Forward Collision Warning)は、 前方車両への接近など、衝突の危険性が高まった際に ライダーへ警告する機能です。
ただし、あらゆる障害物や交通状況を検知できるわけではなく、 衝突を自動的に回避する機能でもありません。
BSD:死角検知
BSD(Blind Spot Detection)は、 車体後方のレーダーを利用し、 ライダーの死角に存在する車両を検知して知らせます。
車線変更などの場面で役立つ運転支援技術ですが、 周囲の目視確認を省略できるものではありません。
その他の電子制御装備
- IMUを活用した車体姿勢に応じた電子制御
- カワサキトラクションコントロール(KTRC)
- カワサキコーナリングマネジメント(KCMF)
- パワーモードと統合ライディングモード
- カワサキクイックシフター(KQS)
- 急制動時の後続車への注意喚起を支援するESS
こうした装備により、 VERSYS 900は単に高出力なツアラーではなく、 高度な電子制御技術を採用したモデルとなっています。
ロングツーリングに適した快適装備
VERSYS 900では、ライディングポジションや 防風性能にも配慮した設計が採用されています。
- 825mmと845mmに調整できるシート
- 7段階調整式ウインドスクリーン
- 長めのサスペンションストローク
- 5インチカラーTFTメーター
- ターンバイターン式ナビゲーション対応
- スマートフォン連携機能
さらに、純正アクセサリーとして 容量47Lのトップケースと、 左右各32Lのパニアケースが用意されています。
長距離ツーリングだけでなく、 タンデムや荷物を積載する旅行にも対応できる構成です。
VERSYS 900 SEとの違いは?
新型VERSYS 900には、標準モデルのほか、 快適装備を充実させた VERSYS 900 SEも設定されます。
| 装備 | VERSYS 900 | VERSYS 900 SE |
|---|---|---|
| 948cc直列4気筒 | 採用 | 採用 |
| ARAS | 採用 | 採用 |
| LEDフォグランプ | 追加装備扱い | 装備 |
| グリップヒーター | 追加装備扱い | 装備 |
| ハンドガード | 追加装備扱い | 装備 |
| センタースタンド | 追加装備扱い | 装備 |
SEにはラジエータースクリーンや フレームプロテクション、ロアカウルなども追加されます。
欧州発表の装備構成に基づくため、 将来国内仕様が設定された場合には 装備内容が異なる可能性があります。
VERSYS 1100やKLE650とは何が違う?
カワサキのラインアップを考えるうえで、 既存のVERSYS 1100や、 同じEICMA 2026で展示されるKLE650との違いも重要です。
| モデル | エンジン | 主な特徴 |
|---|---|---|
| VERSYS 900 | 948cc並列4気筒 | スポーツ性能と先進ツーリング装備 |
| VERSYS 1100 | 1,099cc並列4気筒 | 大排気量による余裕と長距離走行性能 |
| KLE650 | 649cc並列2気筒 | 未舗装路も視野に入れたアドベンチャー性能 |
VERSYS 900は前後17インチホイールを採用しており、 舗装路でのスポーティな走りを重視したモデルです。
一方、KLE650は21インチフロントホイールを備え、 オンロードとオフロード双方の走破性を追求しています。
つまり、どちらもツーリングを楽しめるモデルですが、 舗装路中心ならVERSYS 900、 未舗装路を含む冒険的なツーリングならKLE650 という方向性の違いがあります。
ただし、実際の乗り味や取り回しの優劣については、 試乗による比較が必要です。
日本国内での発売はいつ?価格は?
2026年11月6日時点で、 VERSYS 900の日本国内発売時期、 国内価格、国内仕様は正式発表されていません。
カワサキモータースは11月4日、 VERSYS 900、KLE650、KLE500の EICMA世界初展示について発表しました。
そのうち日本導入予定が明示されたのは、 2027年春頃発売予定の 「KLE500 SE S Smartride」です。
VERSYS 900については、 今後の国内向け正式発表を待つ必要があります。
海外での販売情報や価格が確認できた場合でも、 それが日本国内での発売決定を意味するわけではありません。
まとめ:4気筒の楽しさとレーダー技術を融合
新型カワサキVERSYS 900は、 948cc並列4気筒エンジンと新設計フレーム、 先進ライダー支援システムを組み合わせた 注目のスポーツツアラーです。
特に、シリーズ初のARAS採用によって、 高速道路を利用する長距離ツーリングでの 利便性向上が期待されます。
ただし、レーダー搭載モデルであっても 安全確認や適切な速度管理はライダー自身の責任です。 運転支援と自動運転は異なります。
4気筒ならではの走行フィーリングを楽しみながら、 快適に遠くまで走りたいライダーにとって、 魅力的な選択肢となりそうです。
国内発売の有無や仕様については、 今後のカワサキ公式発表に注目したいところです。
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情報確認日:2026年11月6日。
海外発表仕様を基準としています。
価格、装備、国内販売情報は
今後変更・追加される可能性があります。