2025年7月13日日曜日

【注意喚起】子どもの嘔吐症に潜む“見逃せない危険”とは?

 こんにちは。看護師のニシユウです。

本日は、私が臨床現場で実際に経験した「子どもの嘔吐症」に関する重要な注意点を共有いたします。
特に、保護者の方にぜひ知っておいていただきたいポイントを、エビデンスを交えながらお伝えします。


■ 胃腸炎が増える季節 ― 熱中症とのダブルリスクも

7月に入り、気温・湿度ともに高くなってきました。
この時期、クリニックでは発熱に加えて、嘔吐や下痢などの消化器症状を訴えるお子さんが多く来院されます。

多くはウイルス性胃腸炎(感染性腸炎)ですが、時に細菌性胃腸炎もみられます。いずれも迅速な対応が重要です。


【警鐘】嘔吐だけじゃない!見逃されやすい2つのリスク

① 脱水症 ― 最も頻度が高く、最も見落としやすい

小児の胃腸炎では、脱水症がもっとも一般的な合併症です。
特に**乳幼児(5歳以下)**は、自ら水分摂取の調整ができず、嘔吐や下痢が続くと急速に体液が失われていきます。

🔸 観察と対処のポイント

  • 嘔吐直後は15~30分ほど経過を見てから、少量ずつ(例:ティースプーン1杯)飲水を開始してください。

  • 嘔吐が続く夜間は、無理に水分を与えず朝まで観察することも選択肢の一つです。

  • **経口補水液(ORS)**の使用が推奨されています(参考:厚生労働省「こどもの救急」)。


② 低血糖 ― 静かに進行し、重篤化するリスクも

もうひとつの見逃せない合併症が「低血糖」です。
特に1~3歳の幼児に多く見られますが、**小学校低学年(~6歳)**でも発生します。

🔸 低血糖を疑うべきサイン

  • 元気がない、ぐったりしている

  • 目を閉じがちで刺激に反応しにくい

  • 飲食ができないまま長時間が経過している(目安:6時間以上)

これらの状態がみられる場合、小児科医による診察を強く推奨します。
当院では、状態によっては点滴加療を行い、必要に応じて総合病院へ紹介・入院対応となるケースもあります。
多くは1~2日間の入院で回復されています。


■ まとめ:子どもの胃腸炎、注意すべきは「脱水」と「低血糖」

胃腸炎は軽く見られがちですが、脱水や低血糖といったリスクを伴うことも少なくありません
保護者の方は次の点を意識して対応してください:

✅ 対応チェックリスト

  • 嘔吐後はすぐに水分を与えない(少量ずつ時間をあけて)

  • 活気・意識レベルの低下がないか注意

  • 水分・食事摂取ができない状態が続くときは早めに医療機関を受診


今後も、現場での経験と医療知識をもとに、
皆さまの役に立つ医療・健康情報を発信してまいります。

ご質問や取り上げてほしいテーマがあれば、コメント欄やメッセージでお気軽にどうぞ!

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